ivy cageの工房に散らばる石ころのご紹介。
ピンクファイア・クォーツ
2026/10/04/Sunday
【Pink Fire Quartz】Brazil
鉱物名:クォーツ
宝石名:ヘマタイト in クォーツ
英名:Hematite in Quartz
和名:赤鉄鉱入水晶
モース硬度:7(水晶の硬度)
劈開:なし
産地:ブラジル、マダガスカル
処理:-
流通名:ヘマタイト in クォーツ
ピンクファイア・クォーツ
ティンカーベル・クォーツ(ネオンピンク→妖精の粉を連想)
コベリン(コベライト) in クォーツ(誤称)
透明水晶に内包された、極薄の六角形の結晶たち。
ペンライトなどの光が当たると鮮やかなネオンピンクに輝くため、ピンクファイア・クォーツと呼ばれています。
この内包物が何であるかは、当初かなり謎でした。ペンライトなどの光が当たると鮮やかなネオンピンクに輝くため、ピンクファイア・クォーツと呼ばれています。
わたくしがこのルースを入手した際には、内包物はコベリン(コヴェリン/コベライト)であると言われていましたが、確証は持てませんでした。
有力候補としてヘマタイト(赤鉄鉱)も挙がっていたものの、ヘマタイトの結晶は黒色や銀色の金属光沢を持ち、水晶に内包されたとしても黒や暗い赤、真紅、オレンジといった色合いを見せることが多かったため、このネオンピンクが本当にヘマタイトか?という疑問があったのです。
【Pink Fire Quartz】Brazil
光が当たると、青海苔色がピンクに輝く。
光が当たると、青海苔色がピンクに輝く。
しかしその後の研究により、内包物の正体はコベリンではなく、極薄膜ゆえに光の干渉を起こしたヘマタイトであることが判明しています。
ピンクファイア・クォーツが内包するヘマタイトはナノ〜マイクロメートル規模の薄膜の結晶であり、結晶やその表面にできた極めて薄い酸化膜に光が当たると、シャボン玉が虹色になるのと同じメカニズムで、鮮やかなピンク色の波長だけが強く反射されるのだそうです。
内包物って本当に面白い。
内包物って本当に面白い。
【Covelline】Arizona, USA
*コベリン(銅藍)*
ピンクファイアの正体として有力候補であったコベリンに興味が湧き、探し回って入手したのがこの原石。
一見するとただの黒っぽい岩の欠片ですが、光に当てて角度を変えると、わずかに青みを帯びた金属光沢が見られます。
和名で「銅藍(どうらん)」と呼ばれるこの石は、モース硬度1.5〜2という非常に柔らかく繊細な硫化銅鉱物。
高品質な標本になると、表面の酸化膜によってメタリックなピンクやパープル、深青といった鮮烈なイリデッセンスを示します。
一方向に薄くはがれやすい性質を持つため、状態の良い原石そのものが珍しく、標本としての流通量自体がピンクファイア・クォーツ同様に少ないことと、鮮やかなピンクのイリデッセンスから、これがピンクファイアの正体と言われても違和感はありませんでした。
これはこれで、鮮やかな標本との出会いが待たれます。
高品質な標本になると、表面の酸化膜によってメタリックなピンクやパープル、深青といった鮮烈なイリデッセンスを示します。
一方向に薄くはがれやすい性質を持つため、状態の良い原石そのものが珍しく、標本としての流通量自体がピンクファイア・クォーツ同様に少ないことと、鮮やかなピンクのイリデッセンスから、これがピンクファイアの正体と言われても違和感はありませんでした。
これはこれで、鮮やかな標本との出会いが待たれます。
ハイアライト・オパール
2026/10/03/Saturday
【Hyalite Opal】Mexico
鉱物名:ハイアライト・オパール宝石名:-
英名:Hyalite opal
和名:玉滴石
モース硬度:5.5〜6.5
劈開:なし
産地:メキシコ、ハンガリー、ブラジル、オーストラリア、日本 etc.
処理:-
流通名:ハイヤライトオパール/グラスオパール/ミュラーズオパール/ウォーターストーン
ハイアライトはコモンオパールの一種で、無色透明なゼリーのような石。
岩肌に滴る水がそのまま固まったような、つやつやとした葡萄状の標本がよく見られます。
語源はギリシャ語でガラスを意味する「hyalos」。
岩肌に滴る水がそのまま固まったような、つやつやとした葡萄状の標本がよく見られます。
語源はギリシャ語でガラスを意味する「hyalos」。
一見すると地味ですが、ごく微量のウランを含んで蛍光するものがあり、暗がりで紫外線を当てるとネオングリーンの光を放ちます。
写真の石も、蛍光するか店員さんに確認した際には「確かめてないけどする…かも…しないかも…?」みたいなお返事だったけれど、ほくほく持ち帰ってブラックライトを当ててみたらこの眩しさ。
取り敢えず、姿が気に入ったなら購入しておくに限ります。
写真の石も、蛍光するか店員さんに確認した際には「確かめてないけどする…かも…しないかも…?」みたいなお返事だったけれど、ほくほく持ち帰ってブラックライトを当ててみたらこの眩しさ。
取り敢えず、姿が気に入ったなら購入しておくに限ります。
結晶構造を持たないオパールは、ガラスと同じアモルファス(非晶質)。
アモルファスは超ゆっくり流れている液体である、という説を知った時には、今はしっかりと手に持てるこのハイアライトもスローカメラで見たミルククラウンのような存在なのか~と浪漫を感じておりましたが、アモルファス液体説がしっかりめに否定された今では、「固形に見えて実は液体」はもう猫かアスファルトくらいになってしまいました。
それでも、このみずみずしい透明の石を見ていると、いつか流れ出すのでは?と思えてくるのです。
アモルファスは超ゆっくり流れている液体である、という説を知った時には、今はしっかりと手に持てるこのハイアライトもスローカメラで見たミルククラウンのような存在なのか~と浪漫を感じておりましたが、アモルファス液体説がしっかりめに否定された今では、「固形に見えて実は液体」はもう猫かアスファルトくらいになってしまいました。
それでも、このみずみずしい透明の石を見ていると、いつか流れ出すのでは?と思えてくるのです。
ホワイトガーデン・クォーツ
2025/03/05/Wednesday
【White Garden Quartz】Brazil
鉱物名:クォーツ
宝石名:ガーデン・クォーツ
英名:Garden Quartz
和名:庭園水晶
モース硬度:7
劈開:不明瞭
産地:ブラジル
処理:-
流通名:ガーデン・クォーツ
苔入り水晶
苔入り水晶
透明な水晶の内部に含まれる苔のような内包物が、石のなかに庭園のような風景を描き出すガーデン・クォーツ。
もちろん水晶が結晶する高温の環境下で本物の植物が入り込むことはないため、内包物もすべて鉱物です。ルーペで観察すると、粉状のものから繊維状のものまでさまざま。白い苔状なら白泥石や透閃石かな?と思われますが、あまり詳しくないので分析に出してみないと特定は難しいです。
もちろん水晶が結晶する高温の環境下で本物の植物が入り込むことはないため、内包物もすべて鉱物です。ルーペで観察すると、粉状のものから繊維状のものまでさまざま。白い苔状なら白泥石や透閃石かな?と思われますが、あまり詳しくないので分析に出してみないと特定は難しいです。
【White Garden Quartz】Brazil
透明の水晶のなかでふわふわとやわらかそうな苔状の鉱物。
裏面には繊維状の部分も見られる。
透明の水晶のなかでふわふわとやわらかそうな苔状の鉱物。
裏面には繊維状の部分も見られる。
ガーデン・クォーツの描く景色は、内包物の色や成分によってがらりと印象が変わります。
緑泥石など緑色がメインのものは鬱蒼と茂る夏の草木、ヘマタイトなどで赤く色づいたものは夕日に色づく紅葉のよう。真っ白な内包物がファントム状に重なった画像の石は、雪の降り積もる真冬の庭園のようです。
オパールカルセドニーinクォーツ
2025/03/01/Saturday
【Opal Chalcedony in Quartz】India
鉱物名:クォーツ宝石名:オパールカルセドニーinクォーツ
英名:Opal Chalcedony in Quartz
和名:-
モース硬度:7(水晶)
劈開:不明瞭(水晶)
産地:インド
処理:-
流通名:オパールカルセドニーinクォーツ/ムーラン・クォーツ
透明な水晶の中に取り込まれた、白とオレンジのマーブル模様が特徴的なオパールカルセドニーinクォーツ。
熱水鉱床などの環境下で白いコモンオパールとカルセドニーが共生している部分へ、混じりこんだヘマタイトのオレンジ色、さらにシリカ溶液が浸透してクォーツ化することで3種のシリカ鉱物が融合した形になっています。
【Opal Chalcedony in Quartz】India
模様を楽しむタイプの石なので、やや大きめのカボションなどのルースに加工されることが多いようです。一時期話題にはなったものの流通量はそれほど多くないようなので、好みの模様に出会ったら逃さず確保するが吉。
ドゥルージー・カルセドニー
2025/02/15/Saturday
【Drusy Chalcedony】Morocco
鉱物名:クォーツ(多結晶質)
宝石名:クォーツ/カルセドニー
英名:Drusy Quartz/Chalcedony
和名:水晶集晶/玉髄
モース硬度:7
劈開:不明瞭(クォーツ)/なし(カルセドニー)
産地:モロッコ
処理:-
流通名:ドゥルージー・カルセドニー
ドゥルージー・アゲート
ドゥルージー・クォーツ
フラワー・クォーツ
フラワー・カルセドニー
もこもことしたドゥルージーが花畑を思わせる石。
微細な石英の結晶が集まって出来たカルセドニーの表面に、小さな水晶がびっしりと結晶しています。
【Drusy Chalcedony】Morocco
全体にピンク色をしていますが、よく見ると水晶自体はほぼ無色透明に近く、土台になっているカルセドニーのピンクやグレーが透けて見えているのがわかります。
ところどころ、赤い塵状の内包物も確認できます。
ところどころ、赤い塵状の内包物も確認できます。
プロフィール
HN:
Yati
HP:
性別:
女性
職業:
アクセサリー作家
趣味:
写真、音楽、鉱物の蒐集、調べもの
自己紹介:
銀と鉱物でアクセサリーを作りつつ
宝飾業界のはじっこのほうで
いろいろ考えたり調べたり遊んだりしている
ただの石好きです。
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鉱物名や分類等の情報の変更につきましても
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