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ivy cageの工房に散らばる石ころのご紹介。
ピンクヘデンバーガイト in クォーツ/アイアンローズ
【Pink Hedenbergite in Quartz with Hematite】
Hanggang Mine, Chifeng Prefecture, Inner Mongolia A.R., China
 
鉱物名:クォーツ/ヘマタイト
宝石名:-
英名:Pink Hedenbergite in Quartz with Hematite
和名:灰鉄輝石内包水晶/赤鉄鉱
モース硬度:7(水晶)/5.5(ヘマタイト)
劈開:不明瞭(水晶)/なし(ヘマタイト)
産地:内モンゴル

処理:ー
 
流通名:ピンクヘデンバーガイト in クォーツ/アイアンローズ(ヘマタイト・ローズ)
    

内モンゴル自治区赤峰市ハンガン鉱山産の水晶。
この鉱山はかなり面白い形状の鉱物が産出されたのですが、今は採掘されていないとの話。ヘデンバーガイト入り水晶はパワーストーン方面から広まり、一部で大人気だったようです。
 
  
【Pink Hedenbergite in Quartz with Hematite】
Hanggang Mine, Chifeng Prefecture, Inner Mongolia A.R., China
  
表面の細かな蝕像、小さなブーケのようなヘマタイト、ヘデンバーガイトを内包したミルク色に、内部のアメシストが透けたチェリートップ。
内モンゴルではユニークな水晶が他にも見つかっており、それぞれ非常に面白くて見どころ満載ですが、この標本には流石に一目惚れしました。なんといっても色味が絶妙にかわいい。
でこぼこぎざぎざした表面も、蝕像好きとしてはたまりません。
 
へデンバーガイト入り水晶といえば、やや黄味を帯びた緑色をしたものが有名。
元々は透明度の高い水晶にヘデンバーガイトの微細結晶が無数に含まれることで、とろみのあるミルキーな色合いになっています。
こちらのヘデンバーガイトはほとんど白に近く、さらにトップ部分にアメシストが内包されていることで、ぽっと明かりが灯るような美しい姿に。
ピンクへデンバーガイトと呼ばれますが、ヘデンバーガイト自体がピンク色というわけではないようです。
マンガンが含まれている?という情報もありますが、定かではありません。コロイド状のヘマタイトも赤く発色するので、混同されている可能性もありますね。
 
 
【Pink Hedenbergite in Quartz with Hematite】
Hanggang Mine, Chifeng Prefecture, Inner Mongolia A.R., China
  
こんもりとした花束のような、ウニのようなヘマタイト結晶。
この形状はヘマタイト・ローズと呼ばれます。
たまらなくかわいらしい。
【Trapiche Quartz】Inner Mongolia A.R., China
     
*中身はトラピッチェ?*
ヘデンバーガイトを輪切りにすると、中はトラピッチェ模様になっていることがあるようです。画像でしか見ていませんが、同じ産地のピンク水晶も、切ると中のピンク色をした部分がトラピッチェ模様になっているものがありました。
内モンゴルのトラピッチェ・クォーツ(鉱山不明)として購入したこちらのスライスも、水晶・ヘデンバーガイト共に色味が似ており、もしかしたら同じものなのかもしれません。
切ってみたいけど流石に我慢します。
※ヘデンバーガイトは単体で見るとお茶葉のような渋い濃緑色をしています。


マイカ in クォーツ-雲母内包水晶
  
【Mica in Quartz】
  
鉱物名:クォーツ
宝石名:-
英名:Mica in Quartz
和名:雲母内包水晶
モース硬度:7(水晶)
劈開:不明瞭(水晶)
産地:不明
 
処理:-
 
流通名:マイカ in クォーツ
 
 
ダルメシアン…いや胡麻塩。目立つ黒っぽい結晶と共に透明の結晶も多数含まれているから。
標本ではまだ見たことのないこの胡麻塩水晶、ややミルキーなボディカラーも相俟ってなんとも不思議な見た目です。
ローズクォーツヴァージョンも一緒に並んでおり、この乳白色は恐らくルチルでしょう。
つまり普通のミルキークォーツに、突如として胡麻塩がふりかけられているのです(たぶん)。
  
  
【Mica in Quartz】
  
ひとつひとつの結晶を拡大して見てみると、スタッビィ型(=切り株の形)をしているのがわかります。黒いのは緑がかっており(海苔っぽい)、恐らくバイオタイト(黒雲母)、透明のはモスコバイト(白雲母)ではないかと推定しましたが特に自信はありません。
 【Mica in Quartz】
切子面にはみ出しかけている刻み海苔風バイオタイト。
  
バイオタイトを内包したミルキークォーツは、丸玉ブレスレットでは稀に流通していますが、このようなルースや鉱物標本としてはほとんど見かけません。
また、内包するバイオタイトも綺麗なスタッビィ型というよりほとんど刻み海苔の屑のようであったり、透明のモスコバイトがはっきりと視認できるものがなかったりするので、二種類の結晶の形がしっかりと見える上記のルースは当たりなのかもしれません。
デュモルチェライト in クォーツ
【Dumortierite in Quartz】Vaca Morta quarry Mine, Brumado distrito, Bahia, Brazil
 
鉱物名:クォーツ
宝石名:デュモルチェライト in クォーツ
英名:Dumortierite in Quartz
和名:デュモルチ石内包水晶/青水晶
モース硬度:7(デュモルチェライト)/7(水晶)
劈開:一方向に良好(デュモルチェライト)/不明瞭(水晶)
産地:ブラジル、スペイン、インド、アフガニスタン、マダガスカル、アメリカetc...

処理:ー
 
流通名:デュモルチェライト in クォーツ
     デザート・ラピス(誤称。「砂漠のラピス・ラズリ」の意?)



透明水晶にデュモルチェライトが内包されたもの。画像はブラジル産です。
赤紫、茶、緑等カラーバリエーションがあるようですが、ショーなどでも見掛けるものはほとんど青色のみです。
私が最初に出逢ったデュモルチェライト入りは、インドやアフガニスタン産の、クォーツの中にみっしりと結晶が詰まってほぼ不透明な青色をしたもので、タンブルやビーズ等に加工されることも多い「青水晶」の一種でした。ラピス・ラズリと似ている為に、デザート・ラピスとも呼ばれるとか。
 
しかし最近はブラジル・バイア州産の、透明度の高い水晶の中に繊細な針状結晶が見られる美しい標本が話題となり、こちらは「青水晶」というよりは、ルチレイテッド・クォーツのように、内包された結晶の形が重要視されています。
【Dumortierite in Quartz】Vaca Morta quarry Mine, Brumado distrito, Bahia, Brazil
結晶の形はウニのように放射状のもの、芝生のように一面に生え揃ったもの、細い毛の塊のようなもの、ファントムになっているものなど様々ですが、流通しているものを見ると、やはりどうも青色一択の様子。
画像のポイントもかなり小さく、欠けもあり標本としての価値はありませんが、高騰中のため結構な出費となりました。
落ち着いた頃に紫色なんて出たりしないだろうかと期待。
プラシオライト-緑水晶
【Prasiolite】LOC.Montezuma,Bahia,Brazil
鉱物名:クォーツ
宝石名:グリーン・クォーツ
英名:Prasiolite/Green Quartz/Vermarine/Lime Citrine/Greend Amethyst
和名:緑水晶
モース硬度:7
劈開:不明瞭
産地:ブラジル、アメリカ、ジンバブエ

処理:加熱

流通名:グリーン・クォーツ(緑色のクォーツを指す)
     グリーンド・アメシスト(加熱処理のみ)
     グリーン・アメシスト(上記呼称より派生)
     プラシオライト(産出時既に緑色のものを指す?)
     バーマリン
     ライム・シトリン


紫色の水晶を指す「アメシスト」という名前。
アメシストを加熱し、黄色く変化したバーント・アメシストは黄色い水晶「シトリン」として扱われますが、色が変化した後も「アメシスト」として扱われる石があります。
 
1954年、ブラジルのバイア州のモンテズマ鉱山から産出されたアメシストを約650℃で加熱したところ、通常は黄色く変化しシトリンになる筈が、この産地のアメシストは透明な若草色に変化しました。
緑色のクォーツであるならばアメシストではなく通常はグリーン・クォーツと呼ばれますが、緑色に変化するアメシストが珍しかったこともあり、このアメシストには特別に「グリーンド・アメシスト(緑色になった紫水晶)」のコマーシャルネームがつけられました。
また、ギリシア語の「明るい緑色」を由来とする「プラシオライト」という愛称があります。
プラシオライトについては、地熱などによって加熱され、産出時に既に緑色をしているものに限定する、という話もありますが、定かではありません。
いずれも通称名のため、鉱物名ではクォーツ、宝石名はグリーン・クォーツとなります。
 
ブラジルの他にもアメリカのアリゾナ州、カリフォルニア州、ネバダ州、ジンバブエ等でも同じ性質を持つアメシストが産出しましたが、産出量は少なく、大変に稀少且つ高価なものでした。
現在はグリーンド・アメシストとは別に、若草色のグリーン・クォーツが「グリーン・アメシスト」の名前で大量に流通していますが、人工的な照射と加熱を施したクォーツのため、本家グリーンド・アメシストとは異なる扱いになります。

グリーン・クォーツ
【Green Quartz】
 
*グリーン・クォーツ*
グリーンド・アメシストの定義は「天然の照射により、加熱のみで緑色に変化するアメシスト」。
ですが、この性質を持つアメシストとは別に、「照射と加熱によって緑色に変化するクォーツ」があります。
ある時から、大粒で質の良い「グリーンド・アメシスト」が大量に流通するようになり、それが人為的に放射線照射と加熱処理が行われたグリーン・クォーツであることが分かりました。
これは従来のグリーンド・アメシストとは異なるため「グリーンド・アメシスト」「プラシオライト」とは別のものと判断されたのですが、市場ではすっかり同じものとして定着してしまいました。
 
現在、大粒のルースやビーズとして安価で入手出来る「グリーンド・アメシスト」は、ほとんどがこの照射・加熱処理によるグリーン・クォーツであると考えられます。
しかしその二種類のグリーン・クォーツが区別されることはなく、多くの場合「モンテズマ産(または他産地)の稀少な緑色のアメシスト」として大量に流通しているため、本家「グリーンド・アメシスト」に巡り合うには、ちょっとひと手間掛かります。

【Amegreen】Brazil
*アメグリーン*
こちらはブラジル産(鉱山は不明)で、「アメグリーン」と呼ばれているもの。
やや渋めのグリーンクォーツに、ラヴェンダーカラーのアメシスト部分が残っています。
なかにはこの2色がファントムになっているものも。
ブラジルの他に、南アフリカでも産出します。
ナチュラルシトリン-黄水晶
ナチュラルシトリン 非加熱シトリン
【Natural Citrine】Congo

鉱物名:クォーツ
宝石名:シトリン
英名:Citrine
和名:黄水晶
モース硬度:7
劈開:不明瞭
産地:コンゴ、ザンビアetc…

処理:-

流通名:シトリン
     黄水晶
     ナチュラルシトリン/非加熱シトリン
     スモーキー・シトリン
     キャンドル・クォーツ(結晶の根元に多くの小さな結晶がついた形)
     クンダリー二・クォーツ(コンゴ産キャンドル状シトリン)


シトロン(クエン樹)の果実の色に似た、黄色い水晶をシトリンと呼びます。
宝石としての人気は強く流通量もありますが、天然のシトリンは非常に稀少です。
画像はキャンドル状の結晶が特徴的なコンゴ産の非加熱シトリン。
現在流通しているシトリンの多くは、アメシストを加熱した「バーント・アメシスト」やスモーキークォーツを加熱した「バーント・スモーキークォーツ」ですが、コンゴやザンビアからは天然色のシトリンが産出されています。
※加熱処理シトリンについてはこちら→「シトリン-黄水晶」

天然色のシトリンは、大量に流通している鮮やかな黄色の加熱シトリンに比べ、ややスモーキー寄りの渋い色味のものが多いようです。
天然の状態では、スモーキークォーツのアルミニウムイオンの変化により色が薄くなって出来るシトリンが多いということなのでしょうか?
シトリンとスモーキー・クォーツは色によって区別されますが、その境は曖昧で、どちらとも取れるような中間の色合いの場合は「スモーキー・シトリン」と呼ばれています。
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プロフィール
HN:
Yati
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性別:
女性
職業:
アクセサリー作家
趣味:
写真、音楽、鉱物の蒐集、調べもの
自己紹介:
銀と鉱物でアクセサリーを作りつつ
宝飾業界のはじっこのほうで
いろいろ考えたり調べたり遊んだりしている
ただの石好きです。
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