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ivy cageの工房に散らばる石ころのご紹介。
ピンクファイア・クォーツ

【Pink Fire Quartz】Brazil
 
鉱物名:クォーツ
宝石名:ヘマタイト in クォーツ
英名:Hematite in Quartz
和名:赤鉄鉱入水晶
モース硬度:7(水晶の硬度)
劈開:なし
産地:ブラジル、マダガスカル

処理:-

流通名:ヘマタイト in クォーツ
     ピンクファイア・クォーツ
     ティンカーベル・クォーツ(ネオンピンク→妖精の粉を連想)
     コベリン(コベライト) in クォーツ(誤称)


透明水晶に内包された、極薄の六角形の結晶たち。
ペンライトなどの光が当たると鮮やかなネオンピンクに輝くため、ピンクファイア・クォーツと呼ばれています。
 
この内包物が何であるかは、当初かなり謎でした。
わたくしがこのルースを入手した際には、内包物はコベリン(コヴェリン/コベライト)であると言われていましたが、確証は持てませんでした。
有力候補としてヘマタイト(赤鉄鉱)も挙がっていたものの、ヘマタイトの結晶は黒色や銀色の金属光沢を持ち、水晶に内包されたとしても黒や暗い赤、真紅、オレンジといった色合いを見せることが多かったため、このネオンピンクが本当にヘマタイトか?という疑問があったのです。
 

【Pink Fire Quartz】Brazil
光が当たると、青海苔色がピンクに輝く。
 
 
しかしその後の研究により、内包物の正体はコベリンではなく、極薄膜ゆえに光の干渉を起こしたヘマタイトであることが判明しています。
ピンクファイア・クォーツが内包するヘマタイトはナノ〜マイクロメートル規模の薄膜の結晶であり、結晶やその表面にできた極めて薄い酸化膜に光が当たると、シャボン玉が虹色になるのと同じメカニズムで、鮮やかなピンク色の波長だけが強く反射されるのだそうです。
内包物って本当に面白い。
  
 

【Covelline】Arizona, USA
 
*コベリン(銅藍)*
ピンクファイアの正体として有力候補であったコベリンに興味が湧き、探し回って入手したのがこの原石。
一見するとただの黒っぽい岩の欠片ですが、光に当てて角度を変えると、わずかに青みを帯びた金属光沢が見られます。
和名で「銅藍(どうらん)」と呼ばれるこの石は、モース硬度1.5〜2という非常に柔らかく繊細な硫化銅鉱物。
高品質な標本になると、表面の酸化膜によってメタリックなピンクやパープル、深青といった鮮烈なイリデッセンスを示します。
一方向に薄くはがれやすい性質を持つため、状態の良い原石そのものが珍しく、標本としての流通量自体がピンクファイア・クォーツ同様に少ないことと、鮮やかなピンクのイリデッセンスから、これがピンクファイアの正体と言われても違和感はありませんでした。
これはこれで、鮮やかな標本との出会いが待たれます。
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銀と鉱物でアクセサリーを作りつつ
宝飾業界のはじっこのほうで
いろいろ考えたり調べたり遊んだりしている
ただの石好きです。
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