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ivy cageの工房に散らばる石ころのご紹介。
ホワイトガーデン・クォーツ

【White Garden Quartz】Brazil
 
鉱物名:クォーツ
宝石名:ガーデン・クォーツ
英名:Garden Quartz
和名:庭園水晶
モース硬度:7
劈開:不明瞭
産地:ブラジル
処理:-
流通名:ガーデン・クォーツ
     苔入り水晶
   
 
透明な水晶の内部に含まれる苔のような内包物が、石のなかに庭園のような風景を描き出すガーデン・クォーツ。
もちろん水晶が結晶する高温の環境下で本物の植物が入り込むことはないため、内包物もすべて鉱物です。ルーペで観察すると、粉状のものから繊維状のものまでさまざま。白い苔状なら白泥石や透閃石かな?と思われますが、あまり詳しくないので分析に出してみないと特定は難しいです。
   
  
【White Garden Quartz】Brazil
透明の水晶のなかでふわふわとやわらかそうな苔状の鉱物。
裏面には繊維状の部分も見られる。  
 
ガーデン・クォーツの描く景色は、内包物の色や成分によってがらりと印象が変わります。
緑泥石など緑色がメインのものは鬱蒼と茂る夏の草木、ヘマタイトなどで赤く色づいたものは夕日に色づく紅葉のよう。真っ白な内包物がファントム状に重なった画像の石は、雪の降り積もる真冬の庭園のようです。
オパールカルセドニーinクォーツ
  
【Opal Chalcedony in Quartz】India
  
鉱物名:クォーツ
宝石名:オパールカルセドニーinクォーツ
英名:Opal Chalcedony in Quartz
和名:-
モース硬度:7(水晶)
劈開:不明瞭(水晶)
産地:インド
 
処理:-
 
流通名:オパールカルセドニーinクォーツ/ムーラン・クォーツ
 

透明な水晶の中に取り込まれた、白とオレンジのマーブル模様が特徴的なオパールカルセドニーinクォーツ。
熱水鉱床などの環境下で白いコモンオパールとカルセドニーが共生している部分へ、混じりこんだヘマタイトのオレンジ色、さらにシリカ溶液が浸透してクォーツ化することで3種のシリカ鉱物が融合した形になっています。
 
 
【Opal Chalcedony in Quartz】India
  
模様を楽しむタイプの石なので、やや大きめのカボションなどのルースに加工されることが多いようです。
一時期話題にはなったものの流通量はそれほど多くないようなので、好みの模様に出会ったら逃さず確保するが吉。
ドゥルージー・カルセドニー
【Drusy Chalcedony】Morocco
 
鉱物名:クォーツ(多結晶質)
宝石名:クォーツ/カルセドニー
英名:Drusy Quartz/Chalcedony
和名:水晶集晶/玉髄
モース硬度:7
劈開:不明瞭(クォーツ)/なし(カルセドニー)
産地:モロッコ
 
処理:-
 
流通名:ドゥルージー・カルセドニー
     ドゥルージー・アゲート
     ドゥルージー・クォーツ
     フラワー・クォーツ
     フラワー・カルセドニー
 
 
もこもことしたドゥルージーが花畑を思わせる石。
微細な石英の結晶が集まって出来たカルセドニーの表面に、小さな水晶がびっしりと結晶しています。
   
 
【Drusy Chalcedony】Morocco
  
全体にピンク色をしていますが、よく見ると水晶自体はほぼ無色透明に近く、土台になっているカルセドニーのピンクやグレーが透けて見えているのがわかります。
ところどころ、赤い塵状の内包物も確認できます。
デンドリティック・アゲート-樹枝状瑪瑙
  
【Dendritic Agate】
 
鉱物名:クォーツ(多結晶質)
宝石名:デンドリティック・アゲート
英名:Dendritic Agate
和名:樹枝状瑪瑙
モース硬度:7
劈開:なし
産地:インド、ブラジルetc...
 
処理:-
 
流通名:デンドライト/デンドリティック・アゲート/デンドリティック・カルセドニー
 
 
雪景色のデンドリティック・アゲート。
デンドライトとは樹枝状に結晶した鉱物またはそれを内包する鉱物の総称で、ギリシャ語で「樹木」を意味する「Dendoron(デンドロン)」を語源に持つ石です。
樹枝状結晶の代表例は、雪の結晶。
宝石の中では、黒いマンガンの樹枝状結晶を内包したクォーツ系の石が有名です。
微細な石英の集合体であるカルセドニーの場合、結晶間の隙間を縫ってマンガンが立体的に結晶するため、透明あるいは半透明の石の中に出来ると奥行きが出て、風景画のように見えることがあります。
 
 
【Dendritic Opal】
コモンオパールのデンドライト。見た目はそっくり。 
 
同じように、コモンオパール(遊色を示さないオパール)の中にマンガン結晶が成長したデンドリティックオパールもコアな人気があります。
乳白色の石の中に成長した樹状結晶は、まるで水墨画に描かれた雪景色のようです。
スノーキャップ・クォーツ
【Snowcap Quartz】Brazil
 
鉱物名:クォーツ
宝石名:ミルキー・クォーツ
英名:Milky Quartz
和名:乳石英/乳白水晶
モース硬度:7
劈開:不明瞭
産地:ブラジル
処理:-
流通名:スノーキャップ・クォーツ
     エンジェルケープ・クォーツ
   
 
2014年当時、新種としてフワッと話題になったブラジル産の水晶。
結晶面に白い水晶のドゥルージー(集晶)が形成され、雪が降り積もったように見えることから「スノーキャップ」の名前で流通しました。
パワーストーン界隈では、ドゥルージー部分をケープに見立てて「エンジェルケープ・クォーツ」とも呼ばれるようです。
本体がアメシストになっているものが多いようですが、写真の石は半透明のミルキー・クォーツ。
茶色の内包物も相俟って、切り立った雪山の景色のようです。
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プロフィール
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Yati
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性別:
女性
職業:
アクセサリー作家
趣味:
写真、音楽、鉱物の蒐集、調べもの
自己紹介:
銀と鉱物でアクセサリーを作りつつ
宝飾業界のはじっこのほうで
いろいろ考えたり調べたり遊んだりしている
ただの石好きです。
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