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ivy cageの工房に散らばる石ころのご紹介。
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デュモルチェライト in クォーツ
【Dumortierite in Quartz】Vaca Morta quarry Mine, Brumado distrito, Bahia, Brazil
 
鉱物名:クォーツ
宝石名:デュモルチェライト in クォーツ
英名:Dumortierite in Quartz
和名:デュモルチ石内包水晶/青水晶
モース硬度:7(デュモルチェライト)/7(水晶)
劈開:一方向に良好(デュモルチェライト)/なし(水晶)
産地:ブラジル、スペイン、インド、アフガニスタン、マダガスカル、アメリカetc...

処理:ー
 
流通名:デュモルチェライト in クォーツ
     デザート・ラピス(誤称。「砂漠のラピス・ラズリ」の意?)



透明水晶にデュモルチェライトが内包されたもの。画像はブラジル産です。
赤紫、茶、緑等カラーバリエーションがあるようですが、ショーなどでも見掛けるものはほとんど青色のみです。
私が最初に出逢ったデュモルチェライト入りは、インドやアフガニスタン産の、クォーツの中にみっしりと結晶が詰まってほぼ不透明な青色をしたもので、タンブルやビーズ等に加工されることも多い「青水晶」の一種でした。ラピス・ラズリと似ている為に、デザート・ラピスとも呼ばれるとか。
 
しかし最近はブラジル・バイア州産の、透明度の高い水晶の中に繊細な針状結晶が見られる美しい標本が話題となり、こちらは「青水晶」というよりは、ルチレイテッド・クォーツのように、内包された結晶の形が重要視されています。

【Dumortierite in Quartz】Vaca Morta quarry Mine, Brumado distrito, Bahia, Brazil
結晶の形はウニのように放射状のもの、芝生のように一面に生え揃ったもの、細い毛の塊のようなもの、ファントムになっているものなど様々ですが、流通しているものを見ると、やはりどうも青色一択の様子。
画像のポイントもかなり小さく、欠けもあり標本としての価値はありませんが、高騰中のため結構な出費となりました。
落ち着いた頃に紫色なんて出たりしないだろうかと期待。
プラシオライト-緑水晶
Prasiolite】LOC.Montezuma,Bahia,Brazil

鉱物名:クォーツ
宝石名:グリーン・クォーツ
英名:Prasiolite/Green Quartz/Vermarine/Lime Citrine/Greend Amethyst
和名:緑水晶
モース硬度:7
劈開:なし
産地:ブラジル、アメリカ、ジンバブエ

処理:加熱

流通名:グリーン・クォーツ(緑色のクォーツを指す)
     グリーンド・アメシスト(加熱処理のみ)
     グリーン・アメシスト(上記呼称より派生)
     プラシオライト(産出時既に緑色のものを指す?)
     バーマリン
     ライム・シトリン


紫色の水晶を指す「アメシスト」という名前。
アメシストを加熱し、黄色く変化したバーント・アメシストは黄色い水晶「シトリン」として扱われますが、色が変化した後も「アメシスト」として扱われる石があります。
 
1954年、ブラジルのバイア州のモンテズマ鉱山から産出されたアメシストを約650℃で加熱したところ、通常は黄色く変化しシトリンになる筈が、この産地のアメシストは透明な若草色に変化しました。
緑色のクォーツであるならばアメシストではなく通常はグリーン・クォーツと呼ばれますが、緑色に変化するアメシストが珍しかったこともあり、このアメシストには特別に「グリーンド・アメシスト(緑色になった紫水晶)」のコマーシャルネームがつけられました。
また、ギリシア語の「明るい緑色」を由来とする「プラシオライト」という愛称があります。
プラシオライトについては、地熱などによって加熱され、産出時に既に緑色をしているものに限定する、という話もありますが、定かではありません。
いずれも通称名のため、鉱物名ではクォーツ、宝石名はグリーン・クォーツとなります。
 
ブラジルの他にもアメリカのアリゾナ州、カリフォルニア州、ネバダ州、ジンバブエ等でも同じ性質を持つアメシストが産出しましたが、産出量は少なく、大変に稀少且つ高価なものでした。
現在はグリーンド・アメシストとは別に、若草色のグリーン・クォーツが「グリーン・アメシスト」の名前で大量に流通していますが、人工的な照射と加熱を施したクォーツのため、本家グリーンド・アメシストとは異なる扱いになります。


グリーン・クォーツ
【Green Quartz】
 
*グリーン・クォーツ*
グリーンド・アメシストの定義は「天然の照射により、加熱のみで緑色に変化するアメシスト」。
ですが、この性質を持つアメシストとは別に、「照射と加熱によって緑色に変化するクォーツ」があります。
ある時から、大粒で質の良い「グリーンド・アメシスト」が大量に流通するようになり、それが人為的に放射線照射と加熱処理が行われたグリーン・クォーツであることが分かりました。
これは従来のグリーンド・アメシストとは異なるため「グリーンド・アメシスト」「プラシオライト」とは別のものと判断されたのですが、市場ではすっかり同じものとして定着してしまいました。
 
現在、大粒のルースやビーズとして安価で入手出来る「グリーンド・アメシスト」は、ほとんどがこの照射・加熱処理によるグリーン・クォーツであると考えられます。
しかしその二種類のグリーン・クォーツが区別されることはなく、多くの場合「モンテズマ産(または他産地)の稀少な緑色のアメシスト」として大量に流通しているため、本家「グリーンド・アメシスト」に巡り合うには、ちょっとひと手間掛かります。


【Amegreen】Brazil

*アメグリーン*
こちらはブラジル産(鉱山は不明)で、「アメグリーン」と呼ばれているもの。
やや渋めのグリーンクォーツに、ラヴェンダーカラーのアメシスト部分が残っています。
なかにはこの2色がファントムになっているものも。
ブラジルの他に、南アフリカでも産出します。
ナチュラルシトリン-黄水晶
ナチュラルシトリン 非加熱シトリン
【Natural Citrine】Congo

鉱物名:クォーツ
宝石名:シトリン
英名:Citrine
和名:黄水晶
モース硬度:7
劈開:なし
産地:コンゴ、ザンビアetc…

処理:-

流通名:シトリン
     黄水晶
     ナチュラルシトリン/非加熱シトリン
     スモーキー・シトリン
     キャンドル・クォーツ(結晶の根元に多くの小さな結晶がついた形)
     クンダリー二・クォーツ(コンゴ産キャンドル状シトリン)


シトロン(クエン樹)の果実の色に似た、黄色い水晶をシトリンと呼びます。
宝石としての人気は強く流通量もありますが、天然のシトリンは非常に稀少です。
画像はキャンドル状の結晶が特徴的なコンゴ産の非加熱シトリン。
現在流通しているシトリンの多くは、アメシストを加熱した「バーント・アメシスト」やスモーキークォーツを加熱した「バーント・スモーキークォーツ」ですが、コンゴやザンビアからは天然色のシトリンが産出されています。
※加熱処理シトリンについてはこちら→「シトリン-黄水晶

天然色のシトリンは、大量に流通している鮮やかな黄色の加熱シトリンに比べ、ややスモーキー寄りの渋い色味のものが多いようです。
天然の状態では、スモーキークォーツのアルミニウムイオンの変化により色が薄くなって出来るシトリンが多いということなのでしょうか?
シトリンとスモーキー・クォーツは色によって区別されますが、その境は曖昧で、どちらとも取れるような中間の色合いの場合は「スモーキー・シトリン」と呼ばれています。
インディコライト in クォーツ-藍針水晶
インディコライト イン クォーツ
【Indicolite in Quartz】Brazil
鉱物名:クォーツ
宝石名:インディコライト in クォーツ/トルマリネイテッドクォーツ
英名:Indicolite in Quartz/Tourmalinated Quartz
和名:青水晶/藍針水晶
モース硬度:7(水晶の硬度)
劈開:なし
産地:ブラジル

処理:-

流通名:インディコライト in クォーツ
     トルマリネイテッドクォーツ
     藍針水晶
     青水晶
     ブルー・クォーツ
     ブルー・ルチル(誤称)


ブラジル産のインディコライト in クォーツ。
インディコライト(藍電気石)は、トルマリングループに属するエルバイト(リシア電気石)のなかでも特に青~濃紺のものを指します。
そのインディコライトの針状結晶が水晶に内包されたものがインディコライト in クォーツ。
青い針がぎっしりと詰まって水晶全体が青く見えるため、「ブルー・クォーツ(青水晶)」の一種に数えられます。
トルマリンを内包する水晶はたくさんありますが、青いものはやや少なめ。
「インディコライト入りの青い水晶」を謳ってはいても、インディコライトとは呼べないような緑寄りの青色のものが多いように見えます。
また、青い水晶というからには水晶が青く見えるほどの密度がなくてはならず、素直に「青水晶」と呼べるものは数が限られてきます。
画像の石はかなり小さく、先端も欠けて水晶ポイントとしては地味なものの、文句なしの青水晶です。

※「ブルー・クォーツ」「青水晶」は、内包物のために青く見える水晶の総称です。
  天然の水晶には、それ自体が青色をしているものはありません。
  水晶を青く見せる内包物は、他にラジュライト、ギラライト、
  クロシドライトやリーベッカイト、アエリナイト、デュモルチェライト、シャッタカイト、
  ブランシェアイト、パパゴアイト、アホーアイト等があります。
  また合成水晶やガラスの「ブルークォーツ」もあります。

※一般的に用いられる表記は「インディコライト(Indicolite)」ですが、近年は「インディゴライト(Indigolite)」の表記もあるようです。どちらも藍色の意味。
アメシスト・エレスチャル・クォーツ-骸骨紫水晶
アメシスト・エレスチャル・クォーツ
【Amethyst Elestial Quartz】Brazil

鉱物名:クォーツ
宝石名:アメシスト
英名:Amethyst
和名:紫水晶
モース硬度:7
劈開:なし
産地:ブラジル、インドetc...

処理:-

流通名:アメシスト・エレスチャル
     スケルタル・アメシスト
     骸骨紫水晶


画像はブラジル産のアメシスト・エレスチャルとして購入したもの。
しかし「エレスチャル」の最大の特徴が、複数の結晶が集まってできるごつごつとした形であるなら、この結晶は単にスケルタル・クォーツ(骸骨水晶)またはウィンドウ・クォーツ(窓水晶)と呼ぶべきでしょうか。
スケルタル、ウィンドウについてはスケルタル・クォーツの記事で取り上げた通り、結晶の成長速度のずれによって窓のような凹みが出来たもの。
こちらのアメシストは茶色っぽい不純物が内部の層に取り残され、まさに透明骨格標本といった様子。
表面近くはクリアなクォーツで、中心がぼんやりとしたゴーストのようなアメシストになっています。
濃い紫ではなく、ピンクアメシストのような淡い色合いで、透明感があってとても綺麗です。



*エレスチャルとスケルタル*
「スケルタル」「骸晶」とは、鉱物学で、結晶面の成長の遅れによって凹みの出来た形のことを指します。
しかし「エレスチャル」という言葉は鉱物学に基づいたものではなく、明確な定義もどうやらない状態。
現在、市場には二種類の「エレスチャル」があります。
ひとつは、スケルタルを含めた(混同されていることもある)ごつごつとした複雑な形の水晶。
もうひとつは、特定の内包物を含む水晶。
後者の「エレスチャル」に含まれる内包物とは、「スーパーセブン」にも共通する6種の内包物を指すことが多く、最も頻繁に見られるのがゲーサイトやレピドクロサイト、ヘマタイトなど。
これについてはゲーサイトインクォーツレピドクロサイトインクォーツの記事でも触れましたが、なんとなく以下のような流れがあったように思われます。

1.エレスチャル(ごつごつ水晶)のなかに、7種の鉱物が共生する「スーパーセブン(セイクリッド・セブン)」が発見され大ブレイク。
2.実際には7種揃っていないものが多く、「セブン」ではない「スーパーセブン」の扱いに困る(主に業者が)。
3.「セブン」ではなさそうなものを、大きな括りで「エレスチャル」と呼ぶことに。
4.「セブンではないが特定の内包物入りの水晶」と「エレスチャル(ごつごつ水晶)」が混同される。
5.「セブンではないが特定の内包物入りの水晶」が「エレスチャル(ごつごつ水晶)」に取って代わり、「エレスチャル=特定の内包物入りの水晶」との認識が広まる。
6.区別しようにも、磨きやビーズが多いため、もとがごつごつ水晶だったのかどうかわからないものが多い。

※以上の経緯には憶測が含まれますが、「エレスチャル(内包物入り)」を販売するいくつかの業者の考えは実際こんな感じでした。

「エレスチャル」はパワーストーン関係のコマーシャルネームで、鉱物名や宝石名とは扱いが異なるため、詳細は不明です。
表面が磨かれてしまっている場合は、元の形がエレスチャルであったかどうかは分かりません。
しかし少なくとも、「エレスチャル=特定の内包物入りの水晶を指す」という定義が誤りであることは確かなようです。
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プロフィール
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Yati
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性別:
女性
職業:
アクセサリー作家
趣味:
写真、音楽、鉱物の蒐集、調べもの
自己紹介:
銀と鉱物でアクセサリーを作りつつ
宝飾業界のはじっこのほうで
いろいろ考えたり調べたり遊んだりしている
ただの石好きです。
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