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ivy cageの工房に散らばる石ころのご紹介。
ルチレイテッド・クォーツ-金紅石入水晶
【Rutilelated Quartz】
鉱物名:クォーツ
宝石名:ルチレイテッド・クォーツ/サージェニティック・クォーツ
英名:Rutilated Quartz/Sagenitic Quartz
和名:金紅石入水晶/針入水晶
モース硬度:7(水晶の硬度)
劈開:なし
産地:ブラジル、インド、スリランカ、マダガスカル、スイス、ロシア、アフガニスタンetc…

処理:透明剤の充填(一部)

流通名:ルチレイテッド・クォーツ/ルチルレイテッド・クォーツ/ルチル・クォーツ
     サージェニティック・クォーツ(針状結晶を内包する水晶の総称)
     サージェナイト(針状結晶を内包する鉱物の総称)
     ルチル(内包物を指す)
     放射ルチル/太陽ルチル/スターバースト・ルチルetc...(放射状の結晶)
     タイチンルチル(結晶が太い、または束になった金色ルチル)
     ゴールド・ルチル(金色ルチル入り)
     レッド・ルチル(赤~茶色ルチル入り)
     コッパー・ルチル(銅色ルチル入り)
     シルバー・ルチル(銀色ルチル入り)
     プラチナ・ルチル(ブルッカイトを伴う銀色ルチル入り)
     ブラック・ルチル(黒色ルチル、またはエジリンやブラックトルマリン入りの誤称)
     グリーン・ルチル(アクチノライト、エピドート入り等の誤称)
     ブルー・ルチル(ブルートルマリン、アンフィボール入り等の誤称)
     ラビットヘアー・ルチルetc...(アンフィボール入りの誤称)


ルチレイテッド・クォーツとは、ルチルを内包した石英の意味。
他種鉱物の針状結晶を内包する水晶を総称して「サージェニティック・クォーツ」または「サージェナイト」と呼びますが、ルチレイテッド・クォーツはそのうち、ルチル(金紅石)を内包物として持つものだけを指します。
ルチルとは、酸化チタンの針状結晶のこと。
金属光沢があり、単体では金色や濃い赤~黒の結晶がよく見られます。
水晶に内包されているもの、特に細い結晶では色が淡く見えることもあります。
ルチレイテッド・クォーツは、市場では最もポピュラーなサージェニティック・クォーツと言えます。
しかし「ルチレイテッド・クォーツ」と「ルチル」の混同や、「ルチル=針状結晶」のような誤解もあり、ルチルとは無関係の石まで「ルチル」の名で通用しているのが現状です。

【Hematite with Rutile】Novo horizonte, Bahia, Brazil

放射ルチル(太陽ルチル/スターバースト・ルチル/フラワー・ルチル)*
ヘマタイト(赤鉄鉱)の結晶を中心に、放射状に延びたルチル結晶。
その姿から「放射ルチル」「太陽ルチル(ルチル・サン)」「スター・ルチル」「スターバースト・ルチル」等と呼ばれます。



*キャッツアイ・ルチル*
針状や繊維状の結晶が平行に並んだところへ光が当たると、猫の目のような光の筋が見られます。これをシャトヤンシー、キャッツアイ効果、猫目効果と呼びます。
ルチルの結晶でも同じ効果が見られるため、シャトヤンシーを示すものを「キャッツアイ・ルチル」と呼びます。



*タイチン・ルチル(太金針水晶)*
ゴールド・ルチルの特に針が太いもの、または平行に並んだ針状結晶が束になっているものを指します。



*ルチルの色*
ルチルの色は、基本的に金・銀・赤~茶・黒。
やや緑がかった金色や、白っぽく見えるものはありますが、透かして見ると赤~茶に透けて見える特徴があります。
緑色や青色のルチルは存在しないため、これらの「ルチル」はルチルではなく別の鉱物の針状結晶やチューブインクルージョンです。
内包されたルチルの色によってゴールドやシルバー等の名前が入りますが、あくまでも色を指すものであり、実際に金や銀が内包されているのではありません。

・ゴールド・ルチル
金色のルチル結晶。透過光で赤色が見えます。

・シルバー・ルチル
白~銀色のルチル結晶。透過光で赤色が見えます。

プラチナ・ルチル(ブルッカイトを伴う銀色ルチル)
シルバールチルの特に針が太いもの、またはブルッカイト(板チタン)から銀~灰色のルチル結晶が伸びたもの。透過光で赤色が見えます。

・コッパー・ルチル
銅色のルチル結晶。オレンジ・ルチルとも呼ばれます。透過光で赤色が見えます。

・レッド・ルチル(赤~茶色のルチル)
赤~茶色のルチル結晶。透過光で赤色が見えます。
ヘマタイトを伴う赤~茶色のアンフィボール入り水晶もこの名前で呼ばれます(誤称)。

・ブラック・ルチル
黒色のルチル結晶。透過光で赤色が見えます。
エジリンやブラックトルマリン(ショール)入り水晶もこの名前で呼ばれます(誤称)。
赤味や金属光沢の有無で見分けることも出来ますが、なかには針状結晶と水晶の間にできた隙間が金属光沢に似た反射を見せる場合がありややこしいです。
ただ、黒いルチル入り水晶の流通量は圧倒的に少なく、ビーズなどではほとんど見掛けません。

グリーン・ルチル
アクチノライトもしくはエピドート等がこの名前で呼ばれます(誤称)。
この2種は更にトルマリンともよく間違われます。
緑色のルチルは存在しません。

ブルー・ルチル
ブルートルマリン、クロシドライトやリーベッカイト(アンフィボールの一種)、または青色のチューブインクルージョン等がこの名前で呼ばれます(誤称)。
青色のルチルは存在しません。



*ルチルとアンフィボール*
髪の毛や動物の毛のような、やわらかそうな繊維状結晶を内包した水晶も「ルチル」として流通していますが、ほとんどの場合はアンフィボールinクォーツのようです。
ルチルの結晶はほぼ直線で、まさしく針のイメージ。触りたくなるようなふわふわとした毛のような内包物であれば、まずアンフィボールが疑われます。金属光沢もありません。
コットンクォーツ、ラビットヘアールチル、エンジェルクォーツなどと呼ばれるものはアンフィボール内包水晶です。
結晶の入り方や量によって、シャトヤンシー(キャッツアイ効果)の見られるものもあります。
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プロフィール
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Yati
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女性
職業:
アクセサリー作家
趣味:
写真、音楽、鉱物の蒐集、調べもの
自己紹介:
銀と鉱物でアクセサリーを作りつつ
宝飾業界のはじっこのほうで
いろいろ考えたり調べたり遊んだりしている
ただの石好きです。
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