ivy cageの工房に散らばる石ころのご紹介。
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2024/12/04/Wednesday
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スケルタル・アメシスト-骸骨紫水晶
2013/01/26/Saturday
【Skeletal Amethyst】Brazil
鉱物名:クォーツ宝石名:アメシスト
英名:Amethyst
和名:紫水晶
モース硬度:7
劈開:不明瞭
産地:ブラジル、インドetc...
処理:-
流通名:スケルタル・アメシスト
エレスチャル・アメシスト(誤称を含む。スーパーセブンと関連)
ウィンドウ・クォーツ(窓の意)
フェンスター・クォーツ(窓の意)
骸骨紫水晶
画像はブラジル産の「エレスチャル・アメシスト」として購入したもの。
しかし「エレスチャル」の最大の特徴が、複数の結晶が集まってできるごつごつとした形であるなら、この結晶は単にスケルタル・クォーツ(骸骨水晶)またはウィンドウ・クォーツ(窓水晶)と呼ぶべきでしょうか。
スケルタル、ウィンドウについてはスケルタル・クォーツの記事で取り上げた通り、結晶の成長速度のずれによって窓のような凹みが出来たもの。
こちらのアメシストは茶色っぽい不純物が内部の層に取り残され、まさに透明骨格標本といった様子。
表面近くはクリアなクォーツで、中心がぼんやりとしたゴーストのようなアメシストになっています。
濃い紫ではなく、ピンクアメシストのような淡い色合いで、透明感があってとても綺麗です。
*エレスチャルとスケルタル*
「スケルタル」「骸晶」とは、鉱物学で、結晶が急激に成長する際、成長速度の速い陵角に対し面の成長が遅れることにより凹みの出来た形のことを指します。
しかし「エレスチャル」という言葉は鉱物学に基づいたものではなく、明確な定義もどうやらない状態。
現在、市場には二種類の「エレスチャル」があります。
ひとつは、スケルタルを含めた(混同されていることもある)ごつごつとした複雑な形の水晶。
もうひとつは、特定の内包物を含む水晶。
後者の「エレスチャル」に含まれる内包物とは、「スーパーセブン」にも共通する6種の内包物を指すことが多く、最も頻繁に見られるのがゲーサイトやレピドクロサイト、ヘマタイトなど。
これについてはゲーサイトインクォーツやレピドクロサイトインクォーツの記事でも触れましたが、なんとなく以下のような流れがあったように思われます。
1.エレスチャル(ごつごつ水晶)のなかに、7種の鉱物が共生する「スーパーセブン(セイクリッド・セブン)」が発見され大ブレイク。
2.実際には7種揃っていないものが多く、「セブン」ではない「スーパーセブン」の扱いに困る(主に業者が)。
3.「セブン」ではなさそうなものを、大きな括りで「エレスチャル」と呼ぶことに。
4.「セブンではないが特定の内包物入りの水晶」と「エレスチャル(ごつごつ水晶)」が混同される。
5.「セブンではないが特定の内包物入りの水晶」が「エレスチャル(ごつごつ水晶)」に取って代わり、「エレスチャル=特定の内包物入りの水晶」との認識が広まる。
6.区別しようにも、磨きやビーズが多いため、もとがごつごつ水晶だったのかどうかわからないものが多い。
※以上の経緯には憶測が含まれますが、「エレスチャル(内包物入り)」を販売するいくつかの業者の考えは実際こんな感じでした。
「エレスチャル」はパワーストーン関係のコマーシャルネームで、鉱物名や宝石名とは扱いが異なるため、詳細は不明です。
表面が磨かれてしまっている場合は、元の形がエレスチャルであったかどうかは分かりません。
しかし少なくとも、「エレスチャル=特定の内包物入りの水晶を指す」という定義が誤りであることは確かなようです。
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宝飾業界のはじっこのほうで
いろいろ考えたり調べたり遊んだりしている
ただの石好きです。
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