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ivy cageの工房に散らばる石ころのご紹介。
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ラルビカイト-月長石閃長岩
ラルビカイト-月長石閃長岩
Larvikite

鉱物名:フェルスパー
岩石名:ラルビカイト
英名:Larvikite
和名:月長石閃長岩
モース硬度:6-6.5
劈開:-
産地:中国、ノルウェー、インド、南アフリカetc...

処理:-

流通名:ラルビカイト/ラービカイト/ラーヴィカイト
     ブラック・ラブラドライト(誤称)
     ブラック・フェルスパー
     ブルーパール(石材としての流通名)
     エメラルドパール(石材としての流通名)
     御影石(石材としての流通名)
     花崗岩


真っ黒で、ところどころに青や銀色のシラーが見られるラルビカイト。
名前の由来は、産地であるノルウェー南部のラルビクから。
見た目の特徴が似ていることからラブラドライトと混同されることもありますが、単独の鉱物ではなく、カリ長石や斜長石を主体とした岩石になります。
全体的に見られる斑模様は黒雲母やクォーツによるもの。
花崗岩の一種で産出量も多く、石材としてビルの装飾や墓石などに用いられたものをあちらこちらで目にすることが出来ます。黒御影石のなかでは高級品になるのだとか。
石材としての流通名である「ブルーパール」「エメラルドパール」はシラーのためでしょうか。
シラーの様子はラブラドライトに似ていますが、ペリステライトに近い光沢も見られます。
オレゴン・サンストーン-日長石
【Oregon Sunstone】Oregon, USA

鉱物名:フェルスパー
宝石名:オレゴン・サンストーン/ラブラドライト
英名:Oregon Sunstone/Labradorite
和名:日長石/曹灰長石
モース硬度:6-6.5
劈開:完全
産地:アメリカ

処理:-

流通名:オレゴン・サンストーン
     サンストーン・ラブラドライト


オレゴン・サンストーンは、その名の通りアメリカ・オレゴン州で産出するサンストーン。
1917年に発見された新種で、透明度の高いオレンジ~緑色のボディに、非常に細かい砂のようなアベンチュレッセンスを示します。
サンストーンといえばインド産のオリゴクレースにヘマタイトを内包したものが代表的ですが、オレゴン産のサンストーンはアンデシン(中性長石)とバイトウナイト(亜灰長石)の中間の石で、ラブラドライトに分類されます。
また内包物は銅の結晶片で、見た目にも大きな差があります。
アベンチュレッセンスだけでなくラブラドレッセンスや多色性(角度・光源により色が変化する性質)を示す石もあり、フェルスパーの中では特に評価が高く、高価な石です。
サンムーンストーン
【Sun Moon Stone】South Ural, Russia

鉱物名:フェルスパー
宝石名:スターフェルスパーetc...
英名:Star Feldspar
和名:-
モース硬度:6-6.5
劈開:二方向に完全
産地:ロシア、タンザニア

処理:透明度の改善を目的としたオイル含浸(一部)

流通名:サンムーンストーン
     スター・サンストーン
     スター・サンムーンストーン
     シルバーシャイン・ムーンストーン
     ゴールデンシャイン・ムーンストーン
     シャイン・フェルスパー
     ゴールド・ムーンストーン


サンストーンのアベンチュレッセンスと、ムーンストーンのアデュラレッセンスの両方を示すフェルスパーを「サンムーンストーン」と呼びます。
最初に「サンムーンストーン」の名前で流通したのは、ロシア・ウラル産のアノーソクレース(アルバイトと、オーソクレース・サニディン・マイクロクリン等カリ長石類の固溶体)にヘマタイトを内包したもの。
非常に強い虹色のアベンチュレッセンスと白いアデュラレッセンスを同時に示しますが、現在は鉱山が閉山しており流通量はごく僅かのようです。

【Star Feldspar】Tanzania

現在大量に流通しビーズ等にも加工されているものはタンザニア産。
ある角度からは平行に並んだレピドクロサイトやヘマタイト等の内包物によるアベンチュレッセンスとシャトヤンシー(キャッツアイ効果)やアステリズム(スター効果)、また別の角度からは白いアデュラレッセンスが見られる、恐らくはマイクロクリン(微斜長石)が主となったもの。
強い光を当てると十字スターが見られるスター・フェルスパーと同じか非常に近いものと考えられます。
サンストーン-日長石
【Sunstone】Myanmar
 
鉱物名:フェルスパー
宝石名:サンストーン
英名:Sunstone
和名:日長石
モース硬度:6-6.5
劈開:二方向に完全
産地:ミャンマー、ノルウェー、カナダ、タンザニア、インド、アメリカ(オレゴン・サンストーンのみ)

処理:処理:透明度の改善を目的としたオイル含浸(一部)

流通名:サンストーン
     ヘリオライト(「太陽の石」の意)
     アベンチュリン・フェルスパー(アベンチュレッセンスを示すフェルスパーの意)
     マイカ・サンストーン(マイカ入りではない)
     オレゴン・サンストーン(ラブラドライト)
     サンストーン・ラブラドライト
     スター・フェルスパー(アベンチュレッセンスとアステリズムを示す)
     サンムーンストーン(アベンチュレッセンスとアデュラレッセンスを示す)
     アイオライト・サンストーン(サンストーンではない)
     ストロベリークォーツ(誤称)


フェルスパーグループのうち、内包されたレピドクロサイトやヘマタイトあるいは銅に光が反射しアベンチュレッセンスが見られるものを「サンストーン」と呼びます。
別名の「ヘリオライト」は、ギリシア語で「太陽の石」を意味します。
特にオリゴクレースにぎっしりとレピドクロサイトやヘマタイトを含み、半透明~不透明に見える南インド産のサンストーンが代表的です。
他に、タンザニア産の透明度の高いオリゴクレースに大きめのレピドクロサイトやヘマタイトがまばらに散った「マイカ・サンストーン(マイカは誤称)」
オレゴン産の透明度の高いラブラドライトに細かな銅片を含む「オレゴン・サンストーン」
サンストーンのアベンチュレッセンスとムーンストーンのアデュラレッセンスの両方を示す「サンムーンストーン」等があります。

【Sunstone】Tanzania

*マイカ・サンストーン*
タンザニア産の透明~薄緑色のオリゴクレースの中に、オレンジ色の内包物が疎らに散って見えるものが「マイカサンストーン」の名前で流通しています。
ただし内包物はマイカ(雲母)ではなく、他のサンストーンと同じくヘマタイトやレピドクロサイトです。
マイカ入りではないのに何故「マイカ」の名がついたのかは謎です。

※アベンチュレッセンスからの連想で内包物を雲母とした?
  ヘマタイトの形状のひとつ、雲母のように薄い結晶が密集した「雲母鉄鉱」絡みの可能性も?

【Oregon Sunstone】Oregon, USA

オレゴン・サンストーン
アメリカ・オレゴン州で産出する、透明度の高いオレンジ~緑色のラブラドライトに、非常に細かい砂のような銅によるアベンチュレッセンスを示すサンストーンです。「サンストーン・ラブラドライト」とも呼ばれます。
同時にラブラドレッセンスを示すものもあります。

【Star Feldspar】Tanzania

スター・フェルスパー/キャッツアイ・サンストーン
サンストーンの内包物が平行に並んでいる場合、光が当たるとシャトヤンシー(キャッツアイ効果)やアステリズム(スター効果)が現れます。
マイクロクリン(微斜長石)にヘマタイトを含むタンザニア産のサンストーンには、平行に並び且つ交差した内包物による十字スターが見られます。
写真の石もペンライト等の強い光でスターが出ますが、撮影が難しく断念…

【Sun Moon Stone】South Ural, Russia

サンムーンストーン
サンストーンのアベンチュレッセンスと、ムーンストーンのアデュラレッセンスの両方を示すフェルスパーを「サンムーンストーン」と呼びます。
最初に「サンムーンストーン」と呼ばれたものはロシア産のアノーソクレースにヘマタイトを含んだもので、現在は鉱山が閉山しており流通量は減少、特にビーズではまったく見掛けません。
現在多く流通しているものはこれと異なり、上記の「スター・サンストーン」と恐らくは同じか似たタイプで、アベンチュレッセンスとアデュラレッセンスとアステリズムを併せ持つもの。
 
 
Bloodshot Iolite】India

アイオライト・サンストーン
内包されたヘマタイト結晶によりアベンチュレッセンスが見られるアイオライト(コーディエライト)。
暗めの青に赤~オレンジ色の輝きが美しい石ですが、フェルスパーではないため、厳密にはサンストーンには含まれません。
「アベンチュリン・アイオライト」「ブラッドショット・アイオライト」とも呼ばれます。



*ストロベリー・クォーツ?*
レピドクロサイトを内包する水晶を「ストロベリー・クォーツ」とする場合がありますが、レピドクロサイトを含むフェルスパーであるサンストーン(特に透明度の高いもの)が「ストロベリー・クォーツ」とされていることがあります。
「ストロベリー・クォーツ」の定義には曖昧な点もありますが、クォーツであることが大前提であるため、これは全くの誤称となります。
ラブラドライト-曹灰長石
【Labradorite】India

鉱物名:フェルスパー
宝石名:ラブラドライト
英名:Labradorite
和名:曹灰長石
モース硬度:6-6.5
劈開:完全
産地:フィンランド、カナダ、マダガスカル、アメリカ、オーストラリア
    ノルウェー、インド、メキシコ、ウクライナ、ミャンマーetc...

処理:透明度の改善を目的としたオイル含浸(一部)

流通名:ラブラドライト
     ホワイト・ラブラドライト(白~透明)
     スペクトロライト(フィンランド・ユレマ産)
     ブルー・ムーンストーン(誤称)
     レインボー・ムーンストーン(誤称)
     ブラック・レインボー・ムーンストーン(誤称)
     ゴールデン・ラブラドライト(金色のラブラドライト。バイトウナイトの誤称を含む)
     ハニー・ラブラドライト(金色のラブラドライト)
     オレゴン・サンストーン(アベンチュレッセンスを示す)
     

揚羽蝶の翅に喩えられる虹色の光を浮かべるラブラドライトは、フェルスパーグループのアノーサイトとアルバイトの個溶体。
この石は最初イリデッセンス(虹色効果)を示さないものが主でしたが、カナダのラブラドール州セント・ポール島で美しいイリデッセンスを示す変種が発見され、これがラブラドライトと名付けられ人気を得ました。
アノーサイトとアルバイトの層の間にマグネタイトやヘマタイト等の金属鉱物が入り込んだことによる、他のフェルスパーにはない特有のイリデッセンスは「ラブラドレッセンス」と呼ばれています。

【Spectrolite】Ylamaa, Finland
*スペクトロライト*
フィンランドのユレマ産のラブラドライトは、他産地のラブラドライトと区別され「スペクトロライト」の名前で流通しています。
イルメナイト(チタン鉄鉱)やマグネタイト(磁鉄鉱)を内包しているため地色は他の産地のラブラドライトに比べて黒っぽく、透明度もあまりありません。その分、ラブラドレッセンスの鮮やかさが映えて見え、非常に美しいものが産出されています。
「スペクトロライト」の名前の由来はスペクトル、即ち様々な色を持つ光(ラブラドレッセンス)ですが、流通しているスペクトロライトがみな色のバリエーションが豊かであるかといえばそうではなく、取り合えずユレマ産であれば「スペクトロライト」の名で差別化を図っているといった感があります。

【White Labradorite】India
*ホワイト・ラブラドライト*
ラブラドライトのうち、地色が白~透明のものを「ホワイト・ラブラドライト」と呼びます。
鮮やかな青のラブラドレッセンスを示すものは「ブルー・ムーンストーン」や「ロイヤルブルー・ムーンストーン」、虹色の顕著なものは「レインボー・ムーンストーン」など、ムーンストーンと関連付けた誤称が用いられます。
透明度の高いホワイト・ラブラドライトはブルー・ムーンストーンやペリステライトに似ていますが、角度によって青以外の色が見られた場合はラブラドライトであると言えます。

【Golden Labradorite】Myanmar
*ゴールデン・ラブラドライト*
「インドラライト(インドライト)」「インドラの残光」「インドラの矢尻」とも呼ばれる、ミャンマー産の渋い金色のラブラドライトを「ゴールデン・ラブラドライト」と呼びます。
写真の石は「ハニー・ラブラドライト」の名前がついていました。
通常のラブラドライトをそのまま黄色っぽくしたようなボディカラーに、しっかりラブラドレッセンスが見られます。

Bytownite】Mexico
*バイトウナイト/バイタウナイト*
「ゴールデン・ラブラドライト」と呼ばれる石のなかに、写真のように透き通ったレモン色のものがあります。
こちらは正確にはラブラドライトではなくバイトウナイト(亜灰長石)。
バイトウナイトの名前は、最初に産出されたカナダの首都オタワの旧称「バイタウン」に由来していますが、現在は主にメキシコ産が流通しているようです。
ラブラドライトと同じくアノーサイトとアルバイトの個溶体ですが、ラブラドライトに含まれるアルバイトの割合は30~50%であるのに対し、バイトウナイトに含まれるアルバイトは10~30%となり、この比率によって区別されています。
ラブラドレッセンスは示しません。


*ブルー、ピンク、グリーンのラブラドライト?*
シルバージュエリーに多く見られる、色とりどりのベースカラーにイリデッセンスを浮かべる「ムーンストーン」があります。
正体は、青やピンクや緑などの色紙を敷き込んだホワイト・ラブラドライト。
カボションタイプのホワイト・ラブラドライトのルースの下に色紙を重ね、裏側を完全に覆ったクローズド・セッティングにすることによって、正面からは色紙の色が透けて見え、更にラブラドレッセンスの虹色が浮かんで見えます。
ペリステライトが大量に流通するより以前は、ホワイトラブラドライトが「ブルームーンストーン」の代用品の主流でした。
その時期に、こうしたクローズド・セッティングで作られた「地色の青いブルー・ムーンストーン」が出回ったために、鉱物の知識のないシルバージュエリーショップや雑貨店では商品名に混乱が見られました。
2種類の異なる「ブルー・ムーンストーン」を区別するべく、青い色紙入りのホワイト・ラブラドライトを「ブルー・ムーンストーン」、通常のホワイト・ラブラドライトを「ムーンストーン」として扱うケースもあり、「ムーンストーン」の売場に2種類のホワイト・ラブラドライトが溢れ、本来のムーンストーンはほとんど姿を消してしまうということもありました。
現在も色紙入りのホワイト・ラブラドライトは「○○・ムーンストーン」や「レインボー・○○・ムーンストーン」の名前で流通していますが、本来のピンクや緑色のムーンストーンとは見た目にかなりの差があること、色紙の色が非常に鮮やかであること、ルースを横から見たときにホワイト・ラブラドライト本来の透明~白色しか見えないことから、簡単に見分けることが出来ます。
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プロフィール
HN:
Yati
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性別:
女性
職業:
アクセサリー作家
趣味:
写真、音楽、鉱物の蒐集、調べもの
自己紹介:
銀と鉱物でアクセサリーを作りつつ
宝飾業界のはじっこのほうで
いろいろ考えたり調べたり遊んだりしている
ただの石好きです。
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